エージシュート(Age-Shooting)は、ゴルフの1ラウンド(18ホール)ストロークプレイを、自身の年齢以下の打数でホールアウトすること。
ゴルフ用語はいろいろ知っていたつもりだったが「エージシュート」というのがあるとは知らなかった。当然のことながら、30歳代や40歳代のプレーヤーがエージシュートを達成することは現実的には不可能である。可能性があるとすれば60代後半以後のシニア選手ということになる。
日本のツアー最少記録は石川遼が2010年の中日クラウンズでマークした58。即ち単純計算でエージシュートを達成するには最低でも58歳以上でなければならない。
そんな困難な記録を66歳の尾崎将司が前人未到の記録を打ち立てた。1イーグル、9バーディー、2ボギーのコースレコードタイとなる62で回り、年齢以下のスコアでラウンドする「エージシュート」を達成した。国内男子レギュラーツアーでのエージシュートは史上初の快挙。
世界最年少のエージシュート記録は、1975年にアメリカ人プロのボブ・ハミルトン(当時59歳)が達成した「59」。アメリカPGAツアーでは、1979年のクアッド・シティーズ・オープンで、サム・スニード(当時67歳)が達成した「67」が最年少である(この時スニードは、その翌日にも「66」をマークしている)。59歳でスコア59というのはすごいな。
厚生労働省によると2010年の日本人の平均寿命は男性79.55歳、女性86.30歳である一方、健康寿命、即ち自立した生活ができる期間は平均で男性が70.42歳、女性が73.62歳となっている。
人は年齢と共に体力の低下は避けられない。しかしゴルフは筋力の低下による飛距離の減少等も、技術でカバーできるスポーツだろう。そのためシニアツアーというプロゴルフの満50歳以上の選手によるトーナメントもある。さらには最近の医療技術の発達や栄養学の進化等により以前よりも高齢者の体力は向上している。そのため80歳を越えても元気なら、多くのゴルファーにとってエージシュートは決して達成できない目標ではないので定年後からゴルフの腕を磨いても決して不可能ではないだろう。
ゴルフを始める年齢はまちまちのようで、早い人は20代、環境によっては10代から始める人もいれば、50代、60代から始める人もいる。最近の技術の進歩によって、それぞれの年齢にあわせて用具をそろえることも可能だ。そのようなゴルファーにとって、第一の勲章はホールインワン。そして、いままでエージシュートという名を知らなかった人たちも、今回のジャンボ尾崎の達成によって浸透するだろう。そうなると、ある程度の年齢を経た人たちにとって、ある程度の年齢が必要となるエージシュートは新しい勲章となるかも知れない。ゴルファーの目標がまた一つ増えたかも知れない。
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