「猿の惑星」といっても1968年に封切られたオリジナル第一作目だ。
今観ても猿たちの特殊メークアップやストーリーの奇抜さ、そしてラストシーンの衝撃など非常に面白く楽しめた。
SFでありながら、ほとんどSF的な映像が出てこない不思議な作品でもある。
当時のレベルからは飛びぬけたその特殊メイク技術、これによりアカデミー賞にメイクアップ部門が設立されるなど各方面に影響を与えた。
それまでに例を見ないストーリー展開と人間社会への強烈な風刺、まず第1級のSF作品と言って良い。
調べたら「猿の惑星」はフランスの小説家ピエール・ブールによるSF小説で1963年発表された作品らしい。原作があるとは知らなかった。
最初に観た時は幼かったこともあり猿たちの特殊メークアップと、そのストーリーが衝撃的で非常に印象に残っている。未来の地球は猿たちによって支配されるかと思い、しばらく動物園などに行ってもサルが恐ろしかったのを覚えている。
大人になった今改めて映画を観て感じる点が何点かある。
その1.猿たちを主導する政治家が「第一書記」と呼ばれていたこと。1968年というと冷戦まっただ中。猿たちが社会主義とは思えなかったが、政治家のトップが「第一書記」という役職と言うことは冷戦を感じさせた。
その2.猿たちのメークアップの素晴らしさ。当時は当然CGなど無く出てくる猿たちは全て特殊メークアップをした役者であった。メークだけでなく演技そして表情も、進化した猿という人間と猿の間といった感じで素晴らしい。
この第一作の「猿の惑星」ではなぜ地球を猿が支配するようになったかは解き明かされなく終わるが、続く続編で解き明かされ全てのシリーズ5作が繋がるようになった。
2001年にはティムバートン監督によるリメイク作品も公開された。この作品は原作により忠実に作られているらしい。機会があったら一度観てみたい。
ちなみに原題は「PLANET OF THE APES」。APESとはAPEの複数形で、「類人猿」を意味する。MONKEYでは無いんだなと思った。
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