今日から明日にかけて台風並みに発達した低気圧が日本海を北上するらしい。
去年も同様な天気で、同じく台風並みに発達した低気圧が日本海を北上し各地に大きな被害をもたらした。何日だったかなと思い日記を観ると4月3日だった。
去年のことを思い出してみると、数日前から天気予報では「台風並に発達した低気圧」という表現を使って注意を喚起していた。気圧の低さも数字を出して台風と比較していた。しかし受け止める側は、気圧の数字などを見てなるほど確かに台風並のなんだなと思いはしたものの、所詮は低気圧なとど高を括っていた感は否めない。ところが実際に体験するとすごかった。確かに台風と同じ勢力だと感じた。
調べてみると低気圧には二つ有るそうだ。温帯低気圧と熱帯低気圧。このうち熱帯低気圧が発達し最大風速17.2m/s以上になると台風と呼ばれる。
台風即ち熱帯低気圧は暖かい海水の上昇気流がそのエネルギー源となっている。そのため海水温が低いところへ行くとだんだんと勢力が落ちる。
一方低気圧(温帯低気圧)は寒気と暖気とがぶつかって出来る前線上で発生し、その大気の温度差がエネルギー源となっている。そのため大気の動きによっては勢力が長時間維持される。
台風と低気圧を比べた場合、一般的には台風の方が勢力が強い場合が多い。ただし今回のように台風並の勢力となった低気圧は台風より怖い。なぜなら台風であれば、暖かい海水温をエネルギー源としているため、海水温が低い海域や陸地に上陸するとだんだんと弱まって進んで行き風雨の勢いが弱まることがある。ところが低気圧は上空の大気の温度差がエネルギー源のため、大気の位置が変わらないと殆ど威力を衰えないまま進んでいく。さらには暴風雨の範囲も低気圧の方が広い。恐るべし低気圧。甘く見るととんでもない目に遭う。
去年の教訓から、今年は早めに食料を買い込み低気圧が通過する時間は家に閉じこもることにする。人間はいくら科学が発達しても所詮自然には叶わない。「君子危うきに近寄らず」である。
追記:低気圧が去った8日、三重県の津と伊賀両市にまたがる青山高原の風力発電施設「ウインドパーク笠取」で風力発電機1基の支柱(高さ65メートル)の先端に付いていた風車(3枚羽根、直径80メートル、発電機を含む重さ140トン)が落下しているのが発見されたらしい。
風車が落下するほどの風で支柱も曲がるほどのエネルギー。しかし100t以上の重量物が落ちるなんてどれほどの強風が吹いたのだろう。たかが風と言いながら100t以上の重量物を破壊するほどのエネルギーを持っているとはまさに驚きであった。自然が牙をむけば人間の作り出したものなど簡単に破壊されてしまうと言うことが改めて認識させられた。
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