1980年公開の『ドラえもん のび太の恐竜』から始まった劇場版ドラえもんの累計観客数が1億人を超えたらしい。
1億人とは観客が親子2代から、場合によっては3代に渡っていることを意味している。改めてドラえもんの人気に高さを感じさせられる。
ドラえもんというと四次元ポケットから取り出す道具に注目されがちだが、それ以外にも大人向けの内容になっている作品のドラえもんには多い。
たとえば「45年後・・・」という作品。その中で45年後からやってきた大人ののび太が子供ののび太に次のように語りかける。
「一つだけおしえておこう。きみはこれから何度でもつまづく。でもそのたびに立ち直る強さももっているんだよ。」
そうだよな。のび太は人よりたくさんつまずいている。でもその度立ち上がっている。それはとてもすごいことだ。このことに気づいた時、のび太への考え方が変わった。弱い人間だと思っていたのび太は実はとても強い人間だったんだ。
人は誰もつまずいたり転んだりしたくない。しかしつまずいたり転んだりしない人間はいない。もし倒れたら立ち上がらないと次には進めない。
多分のび太は他の人が倒れてなかなか立ち上がれない時でも、さっさと立ち上がり前へ進んでいくんだろうな。そして歩むスピードは遅くても結果的には人より早く目的地にたどり着けるのかも知れない。
ちなみにこの「45年後・・・」という話は一部の熱狂的なドラえもんフリークの間では実質的最終回(または最終回として制作された話)ではないかと話題になった。
実際に2005年3月11日にTV放送された「45年後・・・」は、30分番組の通常放送としては最後の大山のぶ代版ドラえもんの放送であった。
当時は単行本未収録で映像化もなかったため、このことがいっそう議論が盛り上がったようだ。
今までにも「大人ののび太」が出てくる話は多々あったが、45歳という年齢ののび太が出てきたのは最初で最後。それは、のび太という少年のある意味での「成長物語」の決着だったのではなかっただろうか。どんな人生を歩んでもそれに立ち向かっていける強い心をずっと持ち続けている事が出来る。そういう人間にのび太は成長したということを表現したかったのかも知れない。
累計観客数が日本歴代1位のドラえもん。2位は「ゴジラ」シリーズ、3位は「男はつらいよ」しりーずだそうだが、2・3位とも制作は終了しているため今後はドラえもんの独走だ。どこまで記録を伸ばすのだろう。楽しみだ。
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