2013年6月16日日曜日

AKB48選抜総選挙

第5回AKB48選抜総選挙で、HKT48の指原莉乃(20)が史上最高の15万570票を獲得し初の「女王」となったことが大きな話題となった。これに関して非常に興味深い記事があったので紹介したい。

それは指原の票獲得に永田町が動いたというものである。
指原の応援に、指原の地元の大分市釘宮(くぎみや)磐(ばん)市長(65)が全面支援を宣言していた。
そして釘宮氏が国会議員時代から「政治の師」と仰ぐ羽田孜元首相(77)サイドも釘宮氏の要請を受けて指原を全面支援した。
そして「羽田-釘宮ライン」が行ったのが、羽田氏サイドと釘宮氏が信奉してきた羽田氏の「師匠」である田中角栄流選挙手法。ロッキード事件で実刑判決を受けた直後でありながらも22万票という最多得票数で当選したあの角栄流選挙手法である。

言うまでもなく指原本人が個別訪問したわけではない。しかし指原に代わって羽田氏サイドは1カ月間以上、知人はじめ会う人会う人に指原さんをよろしくお願いしますと頭を下げ続けた。フェースブックでも支持を呼びかけた。これが効いた。波及効果で、ざっと最低2万人に声をかけた計算になるらしい。AKBのほかのどのメンバーもそんな手法はとらなかったはず。勝つためには空中戦だけでなく、「どぶ板」と言われるような角栄流選挙だったようだ。
その結果、指原は空前の「15万票超」を獲得した。

たとえAKB総選挙といっても、長年“本物”の選挙をこなしてきたプロが真剣に取り組めば負けない。選挙に人生がかかっている政治家のすごさの一面を感じた思いがした。

また今回の選抜総選挙は別の側面からも注目を集めた。選抜総選挙では投票受け付け開始翌日の5月22日、速報結果を公表した(選抜総選挙の投票期間は5月21日~6月7日)。過去の選抜総選挙での速報段階の票数と最終結果の増減率を分析した上で、今回の速報値から最終的に指原さんが1位と予想、的中させた大学教授も現れた。統計学としても興味のわく題材だったのだろう。

これは最近流行のビッグデータの活用にも通じる。ビッグデータとは、フェイスブックやツイッターなどのSNSを含めインターネット上の膨大な情報を収集、分析することでビジネスなどに生かすというもの。このビッグデータが今、夏の参院選を控えた永田町でも注目を集めている。

ビッグデータで世論の動向を読み取り、情勢分析や候補者の的確な演説の材料としたり、特定の言葉を設定した上で検索すれば、誹謗中傷を発見することにもつながる。インターネットを使った選挙運動が参院選から解禁されるのを受け、選挙期間中も活用しようと主要政党はネット監視チームを設置して目を光らせる態勢をとろうとしている。

夏の参院選を控えて、今回のAKB48選抜総選挙は良いリハーサルになったようだ。
まったくAKBは日本の政治にも影響を及ぼし始めているらしい。

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